Let it sway, like a ripple of agitation. さざなみのように、ゆらいでみる。
HIRO OKAMOTO Galleryのオープニングに、若手注目作家のsoh souen(ソー・ソウエン)を迎え個展を開催いたします。 パフォーマンスやインスタレーションなど様々な表現方法に取り組む作家ですが、本展では知覚の構造を利用して、自己の脆さや不確かさを提示したシリーズ「tie」、「身体の穴を穴だらけに描く」を発表します。
Date/Access
2022年7月16日 11:00 – 2022年8月05日 19:00
HIRO OKAMOTO, 日本、〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3丁目32−2 K's Apartment 103
Introduction
ソー・ソウエン Soh Souen
1995年福岡県生まれ 北九州市在住 京都精華大学洋画コース卒業
ソウエンは絵画を中心に、パフォーマンスやインスタレーションなど様々な表現方法に取り組む作家です。本展では知覚の構造を利用して、自己の脆さや不確かさを提示したシリーズ「tie」、「身体の穴を穴だらけに描く」を発表します。
シリーズ「tie」は、ソウエンが知人に頼んで入手した証明写真をピクセルに起こして引き伸ばし、隙のあるドットで描きます。隙のある色面は、見る人の目で統合されることによって、人物の顔が見えます。証明写真のイメージは、元の顔を探すほど人物像が壊れ、破綻をきたすことを目の当たりにするでしょう。
シリーズ「身体の穴を穴だらけに描く」は筆あとを感じる点描で、身体の穴をモチーフにしています。埋め尽くす点描によって、焦点を当てたはずの穴が身体の一部、全体の一部であることを意識させます。
かつて印象派の画家が行なったように、点の集合は、離れて見ると隣接する色と色が人間の網膜の上で混じり合い、何を描いているのかがわかります。光と影、色彩を表す点描の技法が醸し出す効果ではなく、ソウエンが提示するのは、離れて見るとイメージが生成される点描の構造です。隙が入り、関わり合いの中にある同一性の揺らぎや、他者との隔たりが生成する自己といった関係の在り方です。
美術家の仕事は魔法に例えることができますが、他者との関係の中で自己を見つけるための工夫をデザインと仮定すると、予定調和を外れて隙を見せたソウエンの作品には優しさが宿ります。優しさとは、弱さの中にある強さです。
モニター画面などでドットを見慣れた日常において、規則性を帯びたドットはソウエンが魅せる光と色彩のコントロールという魔法で、観る者を隙の美学に目覚めさせてくれるのです。
白川真由美(コーディネート)
ー Solo Exhibition ー
「Let it sway, like a ripple of agitation. さざなみのように、ゆらいでみる。」
soh souen(ソー・ソウエン)
会期:2022.07.16(土) - 08.05(金)
開廊時間:11:00 - 19:00
休廊日:07.25(月)/08.01(月)
場所:東京都渋谷区神宮前3-32-2 K’s Apartment 103
※御来廊いただく際は、正面玄関インターホンにて「103」をお呼び出しください。
※作品のお問合せは「CONTACT」からご連絡ください。